伝え、残していくこと…。
ここ数日、テレビやラジオでよく拝見、拝聴する方がいました。
最近アルバムを出されたそうで、その内容は母親の山口百恵さんの曲をアレンジし、祐太朗さんが歌ったものだそうです。
私は、時代的にあまり山口百恵さんのことは知りませんが、当時あの若さで難易度の高い歌を、大人顔負けの独特の雰囲気で歌っている姿はとても印象に残っています。
また次々に出された曲は、今も沢山の歌手の方々に歌い継がれている名曲ばかりです。
偉大な父や母を持った子。
各業界ではよく二世と呼ばれますが、二世だからこその色々な格闘もきっとあるのだろうなと思います。
けれど、最近観る二世の方々は、親と同じ道をあえて選び、新たな世界感を生み出したり、また違った道を進み、その道を極め活躍する方も沢山いらっしゃいます。
そこには、両親に対する反抗心や対抗心などは感じられません。
もしかしたらあるのかもしれませんが、それが自分のモチベーションへとうまく変化されているように思います。
それよりも、両親へのリスペクト、尊敬の念が、その方々の活動の中に、とても強く感じられます。
自ら頭を下げ教えを乞う、両親の言葉を心に刻み次へ進む。
きっと、祐太朗さんのように、自分の母親の歌を自分が歌うなんてことは、母親との間に尊敬の感情が存在していないと出来ないことのように思います。
私たち若い世代は、祐太朗さんから百恵さんの歌の良さを教えられ、百恵さんと同世代の方々は百恵さんの面影を息子さんに見ながら聴く感慨深さ、懐かしさがあるでしょう。
二世として生まれてきた運命を受け入れ、親の素晴らしさを子が今の時代に伝え、残していく…。
大きな偉業を成し遂げる、作りあげることは勿論凄いことですが、その偉業を目の前に感じながら、自ら自分の進むべき道を見つけていくことも凄いことなのだと思いました。
親子にしか出来ない素晴らしさがそこにあるように思います。