お金のいらない国。
最近、友人の勧めで『お金のいらない国』という長島龍人さんが書かれた本を読みました。
話は、お金の存在しない国に1人の男性が迷い込むところから始まります。
飲食店でコーヒーを飲んでもタダ、スーパーで買い物をしてもタダ・・・
しかし、その国の秩序は、お金の存在する私たちの世界よりも保たれ、みんなが幸せに暮らしている。
男性は、彼をナビゲートしてくれるその不思議な国に暮らす男性によって、お金とは何か、本当の幸せとは何かを学んでいきます。
不思議な国の男性が言った言葉にハッとさせられる場面が沢山ありました。
『要するにあなたの国では、お金というものがないと、人々が欲望をコントロール出来ないというわけですか』
『あなたの国では、そのお金というものを動かさなければならないために、ものすごい時間と労力のロスをしている気がします。言い替えれば、不必要なもののために、無駄な仕事を増やしているということです。』
『お金というものは、ものの価値をみんなが共通して認識するためのモノサシでしかないわけです。』
『そのお金というものを得ることが仕事の目的だと多くの人が思っているうちは、あなたの国の、本当の意味での進歩はないでしょうね。』
これはほんの一部です。
これ以外にも沢山のメッセージがこの本には散りばめられています。
お金はこの世界を生きる為の道具でありそれ以上でもそれ以下でもありませんが、私たちはお金にモノサシ以上の価値を付け過ぎ、苦しんだり振り回されたりします。
とても厄介です。
でもその一方、新しい価値観も生まれています。
自分の好きなことを仕事とする考え方、沢山のものを所有するのではなく大好きなものを大切に必要最低限で暮らす生活、素敵な夢に賛同しお金を支払うクラウドファンディング。
そこにある本質は、自分を、家族を、近くの人を、地域の人を、国の人を、世界の人を、それぞれができる範囲で幸せにすること、喜んでもらうこと、楽しむことに生きがいを感じながら生きることのように思います。
そう生きることが本当は大切なんだとこの本から気付かせてもらいました。
全ての人が、本当に好きで好きで選んだことを生き生きとやっていたら、本当はお金なんていらないのかもしれません。
いつかお金がなくても全てのことに価値があることを認め、それを分かち合える世界になったら・・・と。
そんな夢のようなことが少しづつ広がったらなと思います。
皆さんにとってのお金って何ですか?