記憶の変換。
カウンセラーをされているあるクライアントさんにボディートークのセッション内容をお伝えした時、何かが腑に落ちたのか最後にこんな話をされていた。
「私たちって本当はこのままでパーフェクトなんですね。みんなが自分の全てを受け入れ、解釈出来たらセラピストやカウンセラーと言う職業も必要ないかもしれませんね。」と。
この世の中は、本当に私たちの価値観で成り立っている。
その人それぞれの価値観で、物差しで、相手や起こった現象を解釈して成り立っている。
だとするなら、どんなに辛い状況が起こったり、嫌な人と出逢っても、それは捉え方で良いことにも変換出来るということだ。
たまに、同じ話をしているのに、一方はイライラしていて、一方は何も気にしていない、なんて事がよくある。
同じ事が同時に起こっているのに、全く違う世界にいるようだ。
勿論、私たちの常識では、そう全てが肯定的に受け入れられる事ばかりでは無い。
でも、殆どの事は自分の意識次第で良いことに変えられる気がする。
でも、直ぐにはそうなれない。
今までの経験や育てられ方、先祖や前世から受け継いだもの、自分で作り上げたルールなど、その変換を妨げるものは沢山あるのだ。
1人では出来ないことも誰かと一緒なら。
カウンセラーやセラピストは、その辛い記憶や経験を良いものに変換するお手伝いをさせて頂いているのだと思う。
私は、実際にその変化をクライアントさんが感じ、腑に落ちた時の表情がとても大好きだ。
嬉しさと同時に私自身も一緒に学ばせて頂いている。
これからの時代、私たちはいかに自分にとって居心地の良い、生きやすい価値観を優先させて、物事を解釈出来るかにかかっていると思う。
そして、その解釈が本当に正しいのかの目印は、そこに感謝や愛が伴っているかだ。
その変換は、氷が溶けるように清々しいものでなくてはならない。
変えられない現実の感じ方を変えるだけで、救われる事は沢山ある気がする。
全ては自分のために。